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千葉県白井市を拠点に一般住宅からマンション、店舗、テナントなど、幅広く電気工事を手掛けている和興電業株式会社です。
寒い冬場はエアコンが必須になり、電力消費が大きく増加します。特にオフィスビルのような規模の大きい建物では、電気代がかさんで悩まされることも多くなるでしょう。
特に近年は電気代が高騰しているため、できる限り節電に努めなければなりません。業務への影響を最小限にしつつ節電するためには、どうすればいいのでしょうか? ここでは、電力消費の多い冬を乗り切るために、オフィスでできる効果的な節電対策をご紹介します。
■オフィスの消費電力のほとんどは空調・照明・OA機器
オフィスで節電を図るためには、電力消費の多い機器や時間帯を知ることが大切です。特に消費の多い機器や時間帯に絞って対策を施せば、効果的に節電をすることができます。では、オフィスはいつ・どこで多くの電力を消費しているのでしょうか?
資源エネルギー庁の資料によると、冬場のオフィスにおける電力消費のピークは9時~18時です。6時過ぎから電力消費が急上昇して9時頃にピークに達した後、18時まではほぼ同じ数値を維持し続け、18時以降は急激に下がります。要するに、一般的な就業時間中は常に電力消費のピークなので、仕事をしている時間帯に節電をするべきだといえるでしょう。
そして電力消費の内訳を見ると、空調が約28%、照明が33%、OA機器(パソコンやコピー機など)が約21%となっており、これら3種類だけで約82%を占めています。つまり、オフィスで節電対策をする時は、これら3つの節電を図るのが最も効率的というわけです。
ちなみに、参考として夏場の電力消費の内訳を見ると、空調が約48%、照明が約24%、OA機器が約16%、合計が約88%となっています。冬場に比べると、空調の割合がとても高いことがわかります。電力消費のピーク時間帯は9時~17時で、あまり違いがありません。夏場は空調の節電が非常に効果的だといえるでしょう。
一方、冬場は夏場ほど空調の占める割合が高くなく、照明を下回っています。そのため、冬場のオフィスで節電対策を講じる時は、3つの要素でバランスよく節電をすることが重要です。
■オフィスの節電ポイント①:空調の節電方法
寒い冬場のオフィスにおいて、まず節電を検討したいのが空調機器です。冬は夏と異なり、電力消費の割合としては照明を少し下回りますが、実は空調は節電のポイントが非常に多い機器でもあります。そのため、空調の節電対策はとても効果的なのです。主な節電方法を見ていきましょう。
・フィルターを清掃する
空調を使っていると、内部のフィルターに少しずつゴミやホコリが溜まっていきます。フィルターが汚れた状態では空気の循環効率が低下するため、冷暖房の効率も落ちてしまい、余分な電力が消費されてしまいます。
また、ホコリの混ざった空気がオフィス内を漂うことになるので、衛生面でも好ましくありません。そこで、2週間に1回はフィルターを清掃し、空調の効率を高めましょう。
・設定温度を調整する
空調の設定温度を必要以上に高くor低くしないのも、節電の重要なポイントです。設定温度と外気温との差があまりにも大きいと、過剰に電力を消費してしまいます。快適性を損なわない範囲で環境省が推奨している室温は、夏季28℃・冬季20℃です。なるべくこの室温を保てるよう、設定温度をうまく調整しましょう。
なお、誤解されがちですが、「空調の設定温度」を夏季28℃・冬季20℃にすればいいというわけではありません。近年の厳しい気候では、実際にこの温度に設定すると、いつまで経っても適温にならない可能性があります。業務の効率に関わる問題ですから、状況に応じて調整してください、
・他の電化製品を活用する
空調を必要以上に強くしない代わりに、他の電化製品を併用するという方法もあります。たとえば、扇風機やサーキュレーターを使って室内の空気を循環させると、空調効率が高まり節電につながるでしょう。冬場は小型のヒーターを使うのも有効です。
・空調機器を買い換える
設置から年月が経過している空調は、経年劣化によって機能が低下している可能性があります。そのままだと空調効率が悪く、余分な電気代がかかってしまうので、時期を見て買い換えた方がいいでしょう。新しいモデルの空調は、古いモデルに比べて基本性能自体が大幅にアップしているので、そちらの点でも空調効率向上・電気代削減が見込めます。
・クールビズ・ウォームビズを推奨する
従業員の服装を季節に合わせて変えると、冷暖房を必要以上に強めなくてもよくなり、節電につながります。夏場はノーネクタイ・ノージャケットの「クールビズ」を、冬場はインナーなどを着て体を温める「ウォームビズ」を推奨しましょう。冬場はブランケットなどを使用するのもおすすめです。
・室外機周辺を整理する
空調設備は、冷房時は室外機から熱を放出し、暖房時には室外機から外気を取り込むことで室温を調節しています。そのため、室外機の周辺に物が置かれていると、排気口が塞がれて室温調節の効率が悪くなり、余分な電気代がかかってしまいます。室外機周辺には何も置かないのが原則なので、一度確認と整理をしてみてください。
・始業時間・就業時間を変更する
室温と外気温の差が大きい時間帯は、どうしても空調を強くしなければならず、電気代が多くかかってしまいます。つまり節電のためには、夏場は早めに出勤して涼しい時間帯に仕事をし、冬場は遅めに出勤して暖かい時間帯に仕事をすればいいわけです。季節に応じて始業時間・就業時間を変更してみるといいでしょう。
また、残業が常態化していると、その分空調を使う時間も長くなり、電気代がかかってしまいます。特に一部の人だけが残業をしている場合は、限られた人数のために空調を稼働させることになり、効率がよくありません。業務の効率化を図り、残業時間を減らすことも大切です。
・リモコンをロックする
空調機器によっては、リモコンにロック機能が搭載されている場合があります。従業員による不要な温度調節を制限して電気代を減らしたい時は、ロック機能を活用するといいでしょう。ただしこれは、室内が常に適温になっていることが前提です。適温を保てていないのに温度調節を制限すると、従業員のストレスにつながり業務効率が落ちるのでご注意ください。
・カーテンやブラインドを活用する
冷暖房効率を高めるためには、日光の出入りをコントロールすることも大切です。夏場はカーテンやブラインドを使って日光を遮断し、室温の上昇を防ぎましょう。逆に冬場は、なるべくカーテンやブラインドを上げ、日光を取り込んで室温を高めるのがおすすめです。
■オフィスの節電ポイント②:OA機器の節電方法
パソコンや複合機といったOA機器は、どのようなオフィスにも必須です。基本的には1日中稼働しているものなので、使わないというわけにはいきません。しかし、工夫すればOA機器も節電が可能です。以下の方法を試してみてください。
・スリープモードを活用する
業務用の複合機は、家庭用に比べて電力消費が大きいため、多くの製品には省電力のための機能が搭載されています。中でも代表的な機能が「スリープモード」です。使用していない時は自動でスリープモードに移行する設定にしておくと、その間は電力消費を大幅に抑えられ、節電につながります(手動での切り替えも可能)。
・ディスプレイの明るさを調整する
パソコンの節電を図りたい時は、ディスプレイの明るさを調整してみましょう。明るさを落とすと消費電力が抑えられるのに加え、明るすぎる場合に比べると目の疲労も軽減できます。ただし、あまりに暗くしすぎると、画面が見づらくなり業務効率が低下するのでご注意ください。
■オフィスの節電ポイント③:照明の節電方法
冬場のオフィスにおいて、最も電力消費の割合が高いのが照明機器です。冬は日照時間が短いため、どうしても照明をつける時間が長くなり、つける箇所も増えます。かといって、単純に照明を消してしまう(間引く)のは、業務の効率を低下させるため推奨されません。おすすめの節電方法は以下の2つです。
・LED照明に切り替える
LED照明は従来型の蛍光灯や白熱電球に比べ、消費電力がとても小さく、最大で約85%もの省エネになります。さらに、寿命は蛍光灯の約40倍と非常に長く、頻繁に交換する必要がありません。導入コストはやや高めですが、ランニングコストを軽減できるメリットの方がはるかに大きいため、早めに切り替えるのがおすすめです。
・人感センサーを設置する
照明と連動する人感センサーを導入すると、人の接近を検知して照明のON/OFFを自動的に切り替えられるようになります。つまり、照明の無駄なつけっぱなしを防げるので、節電効果が期待できるのです。トイレや特定の通路・階段など、常に人がいるわけではない場所に設置するといいでしょう。なお、人感センサーは既存の照明に後付けすることも可能です。
■蓄電池や太陽光パネルの設置も効果的です!
ここまで解説したのは、既存の電気機器の節電方法でした。それに加え、新たな設備を設置すると節電につながる場合があります。代表的なのは、蓄電池と太陽光パネルです。それぞれがどのようにして節電につながるのかをご紹介します。
・蓄電池の設置
緊急時用に電気を貯めておいたり、太陽光発電で作った電気を貯めたりするために使われる蓄電池ですが、実は節電にも役立ちます。なぜなら、蓄電池をうまく使うと契約電力の抑制につながるからです。
オフィスのように大量の電力を消費する施設では、一般的に「高圧電力」を引いています。高圧受電する場合の契約電力の決め方は、低圧受電とは少し異なります。簡単にいうと、まずデマンド値(ある30分間に消費された電力の平均値)を測定し、過去12ヶ月間のデマンド値における最大の値(最大需要電力量)をもとに契約電力(基本料金)を決めるという仕組みです。
つまり、わずか30分間でも大きな電力を消費した時間帯があると、向こう1年間の基本料金が高くなってしまいます。その対策として有効なのが蓄電池です。あらかじめ蓄電池に充電しておき、電力消費のピークタイムに蓄電池から放電すると(ピークカットすると)、最大デマンド値を抑えることができます。結果として基本料金も抑えられ、節電につながるのです。
・太陽光パネルの設置
太陽光パネルを設置すると、生み出した電気を自家消費できるので、その分電気代を削減できます。余った電力は売電することもできますし、蓄電池に貯めておいて必要な時に使うことも可能です。
また、太陽光パネルをオフィスの屋根や屋上に設置すると、太陽光の直撃を防ぐことによる遮熱効果が期待できます。つまり、夏場の室温の上昇が抑えられるので、空調の負荷が減り節電につながるのです。逆に、冬場は屋根からの放射冷却が抑制され、室内の熱が外に逃げにくくなるため、やはり空調の負荷が減って節電につながります。
さらに、中小企業経営強化税制により、自家消費または余剰売電を目的として太陽光発電設備を設置すると、費用の一部が即時償却または税額控除の対象となります。つまり、節税効果が期待できるのです。太陽光発電の導入には、設備投資に少なくない費用がかかりますが、税額控除を受けられれば負担を軽減できるでしょう。
和興電業は「街の電気屋さん」として、千葉県白井市を拠点に地域密着で50年以上電気工事に携わってきました。設計の段階から打ち合わせを重ね、自社所属の経験豊富な電気工事士が、ダブルチェックしながら丁寧な施工を行っています。ミスがないだけでなく、メンテナンス性に優れ使い勝手のいい設備を設計できるのが強みです。
節電対策のための工事はもちろん、各種電気設備の設置・移設・増設・メンテナンスなど、幅広い電気工事に対応しております。豊富な経験に基づく高い技術力を活かし、現場の状況やお客様のライフスタイルを考慮した、最適なプランをご提案させていただきます。東京電力優秀電気工事店認定も受けておりますので、電気工事のことなら安心して当社にお任せください。